




「スタートは熱海駅」
私の住んでいる神奈川県の真ん中あたりから、「フリー切符」が有効になる最寄りの駅は、御殿場線の松田駅となりますが、
御殿場線は1時間に1本程度と列車が少ないので、次に近い熱海駅へ向かいました。ここで「フリー切符」を購入します。
気をつけてほしいのは、「フリー切符」はJR東海の切符であるということ。JR東海道線の改札を出たところにある窓口は、
「JR東日本」の管轄。ここではフリー切符は買えません。改札内の新幹線改札の横にある窓口で購入します。
私も初めは知らないで、改札の外に出てしまいました。同じ駅なんだから、、、と思ってしまいますね。



「和歌にも詠まれる田子の浦」
さて、熱海駅から東海道線に乗り、名古屋方面へ約30分、7駅で到着したのは「東田子の浦」。
なぜここで降りたかというと、小倉百人一首の中にここ、「田子の浦」を詠んだ歌があるのを思い出したからなのです。
「田子の浦にうち出でてみれば白妙のふじのたかねに雪はふりつつ」(山辺赤人)というのがあるのです。駅を降りると、
さすがその名の通り、目の前に真っ白に被った富士山が目の前に大きく見えます。
改札を出ると、あらら、田舎の駅という雰囲気で、特に何も有りません。人にどこかいいところがあるか聞こうにも、
だ〜れも歩いていないので、暫く駅の周辺を散策して、駅に戻りました。(結局「田子の浦」にはうち出でなかった・笑)



「工場群と富士のなす風景」
東田子の浦から乗車し、名古屋方面に1駅、約4分で到着したのが「吉原」(よしわら)。
まったく事前情報もないまま降りたのですが、目立つのは駅目前に広がる田子の浦港沿いに走るなが〜い道路と、
工場の煙突、そして富士山。それだけです。駅前にあった地図を見てみたところ、ここからそう遠くない所に、
「富士と港の見える公園」というのがあるので行ってみることにしました。
港沿いに歩くこと15分ほど歩くと、神社のある小高い丘が見えてきて、そこがその公園でした。
海沿いにある普通の公園という感じですが、塔が建っており、そこの上が見晴らし台になってました。
そこからの景色は、田子の浦港と工場群、富士山を一望できるもので、天気が晴れでないことが悔やまれます。
静岡は車や楽器、食品加工、製紙など様々な工業が盛ん。富士山とこれら工場のなす風景は、静岡らしさの一つなのかも。



「駅の裏山から富士を眺める」
吉原から再び東海道線に乗り、名古屋方面へ3駅、10分ほどで「新蒲原」(しんかんばら)へ。
ここの駅の近くには「御殿山」という眺望の良い場所があると事前情報を得ていたので、そこへ行ってみることに。
駅前から迷わない程度の案内があり、それに従って住宅街の狭い路地をたどっていくと「八坂神社」へ到着。
ここの境内の裏山が「御殿山」となっており、ハイキングコースとして親しまれているようです。
沢山のお地蔵様と水仙の花に見送られながらハイキングコースを登り、途中谷に架かる吊り橋を渡ると、見晴らしの良い、
「御殿山広場」へ到着。駅からここまで30分ほどです。野鳥の声と眼下に広がる街並み、そして駿河の海が素晴らしい!
さらにここから2〜3分登った所に「狼煙場」という広場がありました。この御殿山自体が蒲原にあった徳川家康の御殿から
名づけられ、さらに蒲原にかつてあった蒲原城の狼煙を上げる場として使われていたらしく「狼煙場」とのことのようです。
この場所からの眺めはさらに格別。見晴らし台もあります。ベンチやトイレもあるのでここで昼食なんてのも良いですね。
なお、駅目の前にショッピングセンターがありますので、飲み物やお弁当はそこで購入できます。



「定番スポットは東海道の難所」
新蒲原からは名古屋方面へ3駅、10分ほどで「興津」(おきつ)に到着です。
このあたりは駿河湾沿いの海岸線を東名高速、国道1号、そして東海道線が並行して行くため、車窓の景色も良いです。
さて、降り立った興津から目と鼻の先の国道を左(熱海方面)へ。川を渡って坂と階段を登り詰めると、そこは「さった峠」。
この「さった峠」は東海道の難所として知られたところで、かつて東海道を歩いた人々はココを超えるのに苦労したとか。
ここまで、興津駅から早足でも30〜40分かかりますが、切り立った崖の上から駿河湾越しに見る景色は文句なしのはず。
当時は道もこんなに整備されていなかったでしょうから、苦労したというのもよく分かります。
素晴らしい景色を楽しんだあとは、興津駅から1つ熱海寄りの「由比」に徒歩で向かうのも(徒歩約1時間弱)。
かつて「由比宿」として栄えた趣ある街並みを歩けます。なお、この由比は日本有数の「さくらえび」水揚げ港。
駅からそう遠くないところにある由比漁港の周辺には、さくらえびが食べられるお店が多くあるようです。
「さった峠までの地図」(管理人手書き)



「サッカーチームで有名!古くからの貿易港」
興津駅からは名古屋方面へ1駅、5分ほどで「清水」へ到着です。
清水はサッカーで有名な清水エスパルスの本拠地、そしてアニメ「ちびまるこちゃん」の舞台です。
また景勝地「三保の松原」(天女の羽衣伝説で有名)への玄関口でもあります。
駅前の観光マップを見ると、歩いて15分ほどのところに「清水マリンパーク」という公園があるので、行ってみることにしました。
15分ほど行くとヨットハーバーのある海浜公園と「エスパルスドリームプラザ」というショッピングモールに着きました。
ドリームプラザの中には「ちびまるこちゃんランド」や清水で水揚げされた魚を食べられるお店もある様です。
なおこの清水港は古くからの貿易港。公園にはかつて木材を船に積込むために使ったクレーン「テルファ」が残されています。
遊覧船や、博物館、観覧車などもこの公園やその近くにあります。宿泊施設も多くあるので親子で楽しめそうな清水です。



「遠洋漁業のまち」
清水から名古屋方面へ6駅、約25分ほど。静岡駅を通りすぎて降りたのは「焼津」(やいづ)。
ここの目玉は「焼津おさかなセンター」。TVや雑誌でも取り上げられている観光スポットですが、歩きでは少し遠いようです。
そこで駅から近そうな「焼津港」まで散策してみることにしました。
さすが大きな港町。途中途中に魚を食べさせてくれるお店や船舶関係の企業、水産会社などが多くあります。
10分ほど歩いたら港へ到着。
港には「市場会」という大きな食堂がありましたが、準備中でした。以前来た時にはごった返していたのですが・・・。
しばらく港の雰囲気を味わったのち、駅まで戻りました。
駅前には「黒潮温泉」と称した足湯があります。足の疲れをとって次の地へ、また帰路に着くのも良いかもしれません。
なお、食事処や宿泊施設の案内や照会は駅前の「観光案内所」でできます。かなり丁寧に教えてくれましたので心配無用。


「ギネス記録を体感」
焼津からは名古屋方面へ4駅、約15分。「島田」に到着です。熱海方面から電車に乗るとこの駅止まりの列車が多いです。
駅を降りて構内の観光マップを見たところ、「蓬莱橋」という有名な橋があるというので行ってみることにしました。
道は分かりやすく途中1、2度曲っただけ。約15分ほどで着きました。
まず驚くのはその長さ。大井川に架かる歩行者専用(自転車可)の橋なのですが、橋の終点が見えないくらい長いのです。
橋のたもとには、「ギネス記録認定/世界一長い木造歩道橋」とあります。納得せざるを得ない光景が目の前にあるのです。
同じく橋のたもとにお土産屋さんがあり、そこで通行料100円を払って渡ります。
渡り始めたのは良いですが、あまりの強風と寒風にたじろいでしまい、橋の真ん中あたりで引き返しとなりました。
なお、この橋は全長897m。往復には約20分ほど要するようです。
「蓬莱橋」までの地図(管理人手書き)



「全国を代表するお茶の産地」
島田からは名古屋方面へ1駅、5分ほどで「金谷」(かなや)へ到着します。東海道の宿場町だったそうです。
SLで有名な大井川鉄道の起点でもあり、時間帯によっては多くの観光客が乗り降りします。
駅前の観光マップによると、駅からそう遠くない所に、景色のよい「牧之原公園」があるとのこと。
さっそく向かうのは良いですが、途中案内もなく、聞こうにも人が居なく、少々迷いました。
急坂を登り詰めるとやっと案内があり無事に到着しました。
ちなみにこのあたりは静岡茶ブランドの一つである「牧之原茶」(種類でいう「深蒸し」や「やぶきた」)で有名。
あちらこちらの斜面にお茶畑が広がっており、その光景はまさに静岡県と言った感じです。
さて、肝心の「牧之原公園」からの景色は案内の通り見事なもので、眼下に大井川、そして茶畑、遠くには駿河湾も。
なお、この公園のすぐ後ろ側には世界的にも珍しいお茶の博物館「お茶の郷」があり、その周辺には、これでもか、
という茶畑「牧之原大茶園」が広がってますので、ぜひ見学してみてください。



「戦国の歴史に触れる」
島田からは名古屋方面へ3駅、20分ほどで「掛川」へ。ここも見どころの多い場所ですが、何といってもまずは「城」。
駅に電車が滑り込む前、進行方向右側の車窓には「掛川城」の姿が見えているはずです。
駅を出てまーっすぐ10分も歩けば「掛川公園」(掛川城)に着きます。
掛川城は戦国時代に駿府守護大名、今川義元の命によって建てられた城で、平成6年に日本初の本格木造城郭として復元。
急な階段を昇り天守閣に上がれば、先ほど歩いた牧之原の台地や掛川の城下町、富士山も見ることができます。
この掛川城は、NHK大河ドラマ「功名が辻」の舞台にもなり、そこで使われた美術品なども展示されています。
ガイドさんもいますので、疑問に思ったことは何でも気軽に聞くことができました。
なお、掛川城見学には拝観料がかかりますが、「フリー切符」を切符売場で見せると割引価格で入館できます。



「サッカーの街で途中下車」
掛川から名古屋方面へ3駅、約15分で到着したのは「磐田」(いわた)。
Jリーグサッカーチーム「ジュビロ磐田」の本拠地であります。またヤマハなど大きな工場が数多くあるのでも有名です。
事前情報なしで下車、駅の地図を見たところ、歩ける範囲に「遠江国国分寺跡」というのがあるので行ってみました。
駅からまっすぐ伸びる「ジュビロード」にはジュビロの選手たちの足形がタイルで埋め込まれていたり、マスコットが居たり。
歩いて10分ほどで国分寺跡に到着。
大体想像はついたのですが、やはり、、、特に何もなく広場と簡単な解説板だけがあったのでした。
近所の方々の憩いの場として開放されているようで、犬の散歩やウィーキングの方々の姿が見えました。
ただ、今でも発掘調査が行われているとのことで、立ち入り禁止の場所がありました。

「静岡と並ぶ中心都市」
掛川から名古屋方面へ6駅、25分ほどでターミナル駅「浜松」へ到着です。
駅前には商業ビルや宿泊施設が多く立ち並び、静岡に次ぐ中心都市というイメージです(実際はどうだろう)。
また浜名湖の北側に位置する温泉観光地「舘山寺温泉」へはここからバス乗車となります。
さすがに見どころも多い浜松ですが、駅から近いスポットはやはり「浜松城」。
駅から徒歩20分ほど、バスですと5分ほどでアクセスできます。駅から案内版も途切れることなくあるので心配なしです。
浜松城は1570年頃、駿府に侵攻したた武田信玄を討つ目的で、当時この地を治めていた徳川家康が築いた城です。
三方ヶ原の合戦や長久手の合戦など、多くの合戦を見守った城でもあります。
「野面積み」(のづらづみ)という方法で積まれた石垣は非常に頑丈そうですね。
天守閣からは富士山も見ることができます。
「静かな湖畔の温泉地」
浜松から名古屋方面へ3駅、約10分で「弁天島」へ到着します。
事前情報まったくなしで降りたのですが、目の前に浜名湖を望む素晴らしい場所、それだけで十分です。
ここは「弁天島温泉」の一角で、駅の周辺には温泉をウリにした宿泊施設がいくつかあります。
便利な浜松市街地に宿を取るのも良いですが、せっかくなら温泉と景観を楽しめる弁天島も良いですね。
駅の周りは浜名湖の入り江や水路、砂浜があるだけであとは古くからの住宅といった感じ。
特に浜名湖岸の砂浜は駅からもすぐ。波も穏やかなので、水遊びや釣りにも良いでしょう。
ゆっくり散策したり、波の音を聞きながらお昼寝、あるいは子供と水遊び、なんていう過ごし方がよさそうです。



「東海道の重要関所跡を訪れる」
弁天島からは名古屋方面へ2駅、10分ほどで「新居町」(あらいまち)へ。駅到着前には浜名湖畔と競艇場が見えます。
駅を降りたら目の前の国道(東海道)を10分ほど行くと到着したのは「新居関所跡」。
1600年に設置され、浜名湖を往来する旅人と江戸へ入る武器類、また江戸から西へ向かう女を取り締まったそうです。
一度解体修理がなされたものの、建物は当時のまま。
全国で唯一、当時からの建物が残る関所なのだそうです。もちろん見学もできます。
ここからさらに2,3分歩いたところには「旅籠紀伊国屋」があります。
宿が始まった時期は明確ではないものの、1703年には紀州藩の御用宿になっていたそうです。
見学料が必要ですが、入館すれば自由に見学することができます。ガイドさんも常駐しています。



「白秋も詠んだ古刹を訪れる」
新居浜からは名古屋方面へ1駅、4分ほどで「鷲津」(わしづ)へ。ここはもう愛知県との県境です。
地図に大きく載っていた「本興寺」に行ってみることにしました。道は一本で分かりやすく徒歩15分弱で到着しました。
惣門をくぐり境内を進むと、非常に大きな茅葺屋根の「客殿」など見どころは沢山。
拝観料300円を払って入るのは「方丈」「大書院」「奥書院」そして茶の湯の祖、小堀遠州による庭園です。
北原白秋により「水の音 ただ一つぞ聞こえ来る その外は何も申すことなし」と詠まれた庭園。
小堀遠州による遠州流庭園はその歌の通り、静かで鳥のさえずりと木々の葉が揺れる音だけ。
時間の許す限り眺めていたい、そんなお寺でした。
なお、本興寺の境内には広場もあり、近くにはコンビニや弁当屋さんもあったので、ここでのんびり休憩も良いでしょう。